フィールドワーク情景7

大学生の頃、「あなたがいる教室が何千年か後に宇宙人に発掘されたとして資料をつくってみよう」という課題がありました。つまり、机だったら、全てを測って縮尺した図を添えて、色などの補足説明を書きます。今回の人類学カフェでは、棚など身近な一品を選んで、図などは使わずにできる限り客観的にことばで説明してみました。

ポイントは「何千年か後の宇宙人」という部分です。なにせ成りきらなくちゃいけません。先入観を忘れて、モノそのものから機能とか用途を改めて想像する。ちょっとした実験ですね。

 奇しくもダンスワークショップと似た課題でしたが、結果分かったのはやはり「ほとんど不可能」ということです。A4一枚にびっしり説明を書いた参加者もいましたが、答えを当てるのはほんとに難しい。となると、われわれは普段どのような手法で他人に説明しているのでしょうか?ここにも、当たり前を改めて考えてみるという学びが発動し始めているのです。

豊平豪 2017年11月

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