地名??

1970年代に部落地名総監事件というのがありました。被差別部落の地名が記された一覧が闇で売買されていたという事件です。会社の人事部などがこれを買い、入社希望者の出身地が記載されていた場合入社を拒否する。つまり「地名」が原因で差別されたわけです。

「地名」とはある土地を名付けたものです。人は特定の何かを呼ぶ時、「その他」と区別するために分類し、命名せざるを得ません。そして、命名された側は容易にその「呪縛」から逃げることはできません。

日本では本籍地という「地名」で国民は細かく管理されます。どれだけ変更しても記録は残り、最後まで付きまといます。これは日本独特のものだそうです。たとえばアメリカには出生証明書がありますが、出生地はさほど重要でありません。

これほど「地名」にこだわりをもっている日本。もう少し自分たちの「地名」がなづけられた背景に気を配ってみてもよいのかもしれませんね。

豊平豪 2014年9月

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