『とつとつダンスpart2愛のレッスン』を観ながら、僕は「F」がどうしても発音できず必死に練習していた小さな頃の自分について思い返していました。
「F」は上の歯を下唇にあてて音を出しますが、僕は下の歯を上唇にあてて音を出してしまう。でも、何度言われてもどう間違っているかわかりませんでした。左と右の区別も一緒。どちらが左でどちらが右か、さっぱりでした。上下左右なんて形がないものを、なぜみんな区別できるのか?僕は必死に考えて練習しました。そしたら、いつの間にか「考えた」という記憶だけが残り、わかるようになっていました。
僕には「愛」がさっぱりわかりません。だから今も考え練習しているのだと思います。わかったと思ってもその答えは消えていく。その繰り返しです。でもなんとなく今は、その行為そのものの中に「愛」が潜んでいるような気がするのです。
次回の人類学カフェは5月23日 (金)。テーマは「お掃除?」です。
豊平毅 2014年4月
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