4月の「とつとつダンスワークショップ」の課題は、からだを使って自己紹介する、というものでした。新人職員も一緒に取り組みました。ことばを用いずに自己紹介をすると知って、かなり戸惑った様子でした。砂連尾さんは、うれしそうな顔をして、新人たちのパフォーマンスを観ています。趣味として楽器をしている人は演奏のジェスチャーを、手話を習った人は憶えている動きで、なんとか自分のことを伝えようと頑張りました。
ワークの後に感想を聞くと、「よく分からなくて不安で…。ちゃんとできていないので、恥ずかしかった」という意見が多くありました。無理もありません。いつだって砂連尾さんのダンスワークショップは少しばかり不思議ですからね。
でも、話し合いの中で考えてみると、人と人はことば以前に出会ってしまっていることに気づきました。ことばが生まれる寸前の表情や振る舞いにこそ、その人自身があらわになっているのです。
西川勝 2016年5月
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