スタートの春

 春はスタートの季節です。自然界も人間社会も、どこかウキウキした気分に包まれて、身も心も軽くなります。何か始めたいと思いませんか。ぼくは自由律俳句を去年の春から作りはじめました。五七五、季語、切れ字などの定型俳句のルールから解放された自由な俳句です。大正期の自由律俳人、尾崎放哉に関する本を書いたことがきっかけになりました。自由律俳句を、読むのと詠むのでは、見えてくる世界がまるで違うことに驚いている最近です。隔月に開催される句会に参加して勉強していますが、とても楽しい時間です。俳句以外には共通点のない仲間たちと遊んでいます。

 「春を気ままにぬるい朝風呂」というのが、ぼくの最新句です。のんびりと一日をはじめましょう。せっかくの春だから、という気持ちです。句の仲間から評判が良かったのは、「ウキウキする黄色鉛筆」で、流行の塗り絵にはまったときに作りました。日常の些細なことを大切にするのが作句の醍醐味でしょうね。

西川勝 2016年4月

シリーズとつとつ アーカイブ

0コメント

  • 1000 / 1000