恒例の四国遍路で高知に来ています。大阪大学の学生たちと歩き遍路をするのです。いつも新鮮な発見のある素晴らしい授業です。しかし、今年に入ってぼくは左膝の調子が悪く杖をつく程になっていました。どうしたものかと思案したのですが、結局は参加を決心しました。
フェリーで徳島へ向かう間に、不思議と膝の痛みが軽くなって、金剛杖の助けを借りながら、初日は約20キロを歩きました。いい気になりかけていたのですが、翌日は雨の中を歩き続け最後の山登りで、右膝を痛めてしまったのです。左膝をかばっていた右膝が音を上げたのです。3日目はマメができて歩けない学生さんと本数の少ないバスや列車を使って移動しました。夏のような強い日差しにおそれをなしたのです。
旅に出ると、自分の思惑どうりにはいきません。でも、それを楽しみ意味のある経験にするには、愚痴をこぼさず、臨機応変の修行だと観念するほかはないのかもしれません。
西川勝 2017年5月
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