鉛筆ダンス

 子ども時代、鉛筆で紙にくるくる線を描いて遊んだ覚えがあるでしょう。1月30日のダンスワークショップで、この鉛筆が主役になりました。

 一枚の紙を間にして、二人が鉛筆を持って向かい合います。どちらかが鉛筆で紙に線を描きます。それに合わせて、もう一本の鉛筆が追いかけます。ゆっくり動く曲線、素早く滑る直線、ジグザクや点線、円や三角、塗りつぶしもあります。鉛筆に姿を借りた追跡劇、大人も夢中になってしまいます。

 紙と鉛筆の間からは、いろんな音が生まれ、リズミカルに点を打てば、鉛筆の演奏です。線の形に音も合わせると楽しさは倍増です。まるで鉛筆のダンス・ミュージカル!

 二人から三人四人と参加者が増えると、鉛筆が群れをなして踊って歌って大騒ぎ。みんなの瞳が輝きます。もう誰かの真似をする必要はありません。

 終わったあと、紙の上に残ったたくさんの線と点は、一緒に過ごした楽しい時間の痕跡、不思議な魅力がありました。

西川勝 2012年2月

0コメント

  • 1000 / 1000