マスクで考えた

 久しぶりに東京へ出かけた。用事まで時間があったので散歩してみた。代々木公園の近くをずいぶんと歩いた。そこで、道行く人とすれ違うわけだが、どうも奇妙な感じがする。ほとんどの人がマスクをつけているのだ。でも、病人らしくない元気な様子でおしゃべりしている。あまりにマスク姿のが多いので、マスクを掛けていない人に出合うまでマスク姿の人を数えてみた。なんと47人連続のマスク。で、またすぐにマスクの人たちが続くのだ。自分が異邦人になった気分がする。

 インフルエンザが大流行しているから予防のためらしい。でも、納得できない。マスクの効果より、病気の原因が自分の外にあるという考えに疑問がある。昔はマスクをしていれば、周りの人が心配してくれた。が、今は違う。咳をしている人に、マスクの人が鋭い視線を送り遠ざかるのだ。そして、ほんとうに病気の人よりも、そうでない人がマスクをしている。これって、どうなってるのかなあ、、、


西川勝 2019年2月

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